毒親育ちが生きづらい理由

毒親育ちは非常に生きづらいです。どんな生きづらさを抱えているか、ここではかいつまんで説明しています。簡単にまとめると、以下のような苦しみを毒親育ちは背負っています。
1.相談しても、相談した人から、またいじめられる
2.病気になりやすい
3.依存症になりやすい
4.いじめにあいやすい
4.のいじめにあいやすい事については、その解決策も少し記載していますので、毒親育ちでいじめに悩んでいる方がいらしたら、ぜひ読んでみてください。
毒親育ちは、身近な親戚に相談すると、二次被害を受ける?
人からの共感を得られないのは、人間にとって悲劇です。でも、毒親育ちの周りには頼りになる親戚も友人もいないことが多いように思います。
全く共感してくれないどころか、むしろ非難してくる親戚
例えば、お母さんから愛情を感じられず、
「お母さん、ちょっと変なんじゃないのかと思うの」
なんて、おばさんに漏らそうものなら、
「あんなに素敵なお母さんなのに。あなたに厳しいのは、あなたのことを愛しているからなのよ。」
なんて言われ、全然理解してもらえないことがあります。あげくの果てには、
「お母さんに優しくしなきゃだめよ。あなたはお母さんの大変さを分かっていないのよ」
なんて非難される。え?!と言う感じです。こんなことを言われたら、子供は、ますます精神的打撃を受けるでしょう。
大変さを分かっていないって、何?!という感じです。というか、あなたは何でそんなこと分かるんですか?は?と聞きたいですよね。こうゆう人って、本当に嫌です。ところが、毒親戚を持つと、こうなるようです。
こんな人たちに囲まれて育ったら、生きづらくなって当然です。いつも否定されている状態ですから。
自分のことだけ過大評価し、他人のことは過小評価する変態
また、毒親のことを「嫌い」と言ったり、「絶縁した」と言うと、次のような非難をする変態(親戚に多い?)が現れることがあります。
「自分は両親を阪神淡路大震災で亡くし、親がいる君がうらやましいよ。贅沢な悩みだね」
こうゆう、ヒロインきどりの、他人の痛みを過小評価するような変態は、手に負えません。
毒親育ちは、親以外に信頼できる人がいないと、とても苦しみます。一番頼りになりそうな親戚ですら、毒親戚なことも多い毒親育ちは、本当に悲劇です。
自分だけが正しいと思っている人が人を傷つける
実際のところ、人の気持ちに共感するということがなく、「自分は両親を阪神淡路大震災で亡くし、親がいる君がうらやましいよ。贅沢な悩みだね」なんて言って相手を平気で非難する人たちはいったい何を考えているんでしょう?
おそらく、このような人たちは、自尊心が低く、自分を認めて欲しいという欲求が強いかわいそうな人です。また、頭が固いのです。常に「正しい」と思っている基準を持っており、これが「正しい」という考えを譲らないのです。
自尊心が低いので、自分の「正しい」と思っていることを「否定」されることが絶対に許容できません。自分を守るために、相手を傷つけてもへっちゃらなのです。
たとえば、朝8時に出勤しなければならないのに、理由があって出来なかった人がいたとしましょう。こうゆう人を、無条件に非難するんです。たとえば、次のような人を非難するでしょう。
電鉄の職員が、たまたま出勤途中に路線の大事故に通りかかり、救助を行ったがゆえに遅刻した。
電鉄の職員の仕事は、「安全にお客様をお運びする」ことが使命でもありますし、救助するのが出勤するより大切なのは当たり前のことです。また、こんな悲惨な現場では、職員でなくても、救助してしまうと思います。救助したことで遅刻しても、普通は誰も怒りません。人の命がかかっているからです。
ところが、「私は正しい」人間はそうはいきません。「でも8時に出勤するっていうルールを破ったよね」なんて言うのです。
こうゆう「私は正しい人間」は、毒親で辛い思いをしている人に対し、共感するどころか「お母さんのことも分かってあげなよ」なんて非難してくるわけです。共感してあげるよりも、自分の固執しているルールを「正しい」と認めてもらうことが大切なのです。
こういった人は、「親を大事にするのは当然のルール」という固定観念があり、しかも絶対に譲ることはありません。譲ったら、自分は敗北すると思っているからです。
また、自分を防衛するために、「ルールが分からない方は悪い奴」と、相手を攻撃します。しかも、自分が非難するのは正しいことだと信じて疑いません。
このような人たちは、自分で相手を傷つけていることも分かっていない場合が多いです。自分は正しいことをしていると心底思っています。人を傷つけるとか、そんなことは頭にないのです。
よって、友達は少ないです。このような人のことを、通称モラハラとも言います。(モラハラについての記事はこちら「毒親育ちがモラハラを受けやすい理由」も参考にしてください。)
ところが、毒親育ちの場合、こういった人たちの餌食になりやすいのです。毒親育ちも自尊心が低いため、相手の言葉でひどく傷つきやすいのです。これでは、生きづらくなってしまいます。
実は、私たちは誰でも「自分は正しい」と思っている
とはいえ、実はモラハラではない人でも、「固定観念」でガチガチなところもあったりします。例えば、電車が何日も止まったら、普通の人でも「非難する」かもしれません。
電気工事の予約をしていたのに、結局約束通りに業者さんが来なかったら「非難する」かもしれません。
これは、
「電車が時間通りにくるのは当然だし、そうでなければならない。」
「人との約束を守るのは当然のこと。特に業者であれば、守らねばならない。」
という固定観念があるが故の「怒り」なのです。実は誰でも「固定観念」はもっています。
とは言っても、ここで挙げた例は、日本人の間では、当たり前の「正しさ」でもありますから、問題になることはないでしょう。日本人と外国人だったら、問題になるかもしれませんが。
毒親育ちは病気?になりやすい
毒親育ちは、心の不調だけでなく、体の不調を抱えていることもあります。スーザン・フォワード博士によると、頭痛、胃腸の不良、体のこり、疲れやすさが典型例のようです。もちろん、これ以外の不調もあるでしょう。
しかも、これらを放っておくと、本当に病気になることがあるそうです。とにかく、毒親育ちは、日々生きているだけで、大きなエネルギーを使っています。疲れやすいので、人と会うのもおっくうになったりします。
疲労回復のために、睡眠時間が増え、人より活動出来る時間も少なくなるでしょう。また、疲労回復のためのサプリなんかも人一倍摂取して、お金がかかっているかもしれません。
生きているだけで、精いっぱいなんです。すでに、「ここに在る」だけで疲れているんです。だから、家事をするのも大変で、遊ぶ気力もなくなるわけです。
はなから、使える体力が、普通の人より限られているんです。
毒親育ちは依存症になりやすい
また、毒親育ちは、依存症になりやすいです。いつも平穏とは無縁なので、依存症になりやすいのです。平穏のために、何かを求めているのです。
コーヒーばかり飲んでいたり、アルコールを過度に摂取したり、チョコレートを食べすぎたり、過食症になったりするようです。
もちろん、これは一例であり、他のものに依存している可能性もあると思います。例えば、恋人に依存したら、「あなたがいなければ生きて生けない・・」と非常に重く考えるかもしれません。
ふつう、「あなたがいなければ・・」なんて心配しませんよね(笑)・・怖いです(笑)でも、毒親育ちは真剣です。本当に失うことを極度に恐れているのです。
もちろん、何に依存しているかは、人によって異なるでしょう。とにかく、何かに異常に執着したり、依存するのが特徴のようです。しかも、依存してもしても、報われません。何も解決しないのです。不安感は払しょくできないのです。
毒親育ちはいじめにあいやすい
スーザン・フォワード博士によると、いじめにあいやすい人には、特徴があるそうです。それは、「支配的な行為」に対し「従順」だということだそうです。
いじめる人は、反撃してくる人をいじめません。怖いし、面倒だからです。だから、毅然と立ち向かう健全な人は、いじめられにくいのです。
ところが、毒親育ちは、常に親から「支配」されるのが当たり前だと思い込まされています。何をやっても「お前がわるい」と言われ、何をやっても「認められない」のが当たり前です。これに服従するのが当たり前なのです。だから、いじめっこにも服従してしまいます。
何よりも、このようないじめっこを「悪人」だと言う目で見れないのです。強くてすごい人と思っていることすらあります。健全な人なら、いじめっ子のことなんて、軽蔑しています。
毒親育ちは、学校や職場でも、支配的ないじめをしてくる人間がいると、「自分が目立ちすぎているから嫌われているのかも」と自分が悪いと思ったりします。
だから、逆にいじめっこにへつらったりします。「どうやったら、いじめないでもらえますか?」という態度をとるんです。このような人間を、いじめっこは馬鹿にするし、さらにいじめるのです。
へつらうのではなく、相手にしない、または動じない態度を取れば、いじめは止む可能性が高いでしょう。ところが、無意識レベルで毒親育ちは「自分が悪い」と洗脳されているので、「いじめっ子が悪い。おかしい。相手にすまい」とは出来ないのです。
非難やいじめを真に受けてしまうのです。こんな扱いを学校や職場で受け続けたら、心にたまる怒り、憎しみは半端ではありません。こんなストレスを生涯抱えて過ごすことになる毒親育ちは、本当に生きづらいのです。