子離れしない毒親が、子供の人生を崩壊させる理由

子離れしない親は、世間の認識のような、かわいいものではありません。これは立派な虐待になりうるんです。
「子供が独り立ちしたので、ちょっと寂しい。子離れ出来てないかも・・。でも、子供が幸せならOK」
という程度ならかわいいものです。子供が巣立てば誰だって少し寂しいし、ごく普通の反応だと思います。これは毒親ではないと思います。
でも、中には「子供が一生、親を優先しなければ許さない」ような恐ろしい親もいるんです。こういった毒親は、悪気もなく、一生子供を苦しめるんです。そして、子供の人生を崩壊させます。
子離れできない親の特徴
子供の自立は、親への攻撃だと認識する
子離れできない親は、子供が自立することを受け入れることが出来ません。何故かと言うと、子供が自立するのは「親への攻撃」だと受け止めるからです。(スーザン・フォワード博士の書いた「毒になる親」より)
この手の毒親は、子供に過干渉を行ったり、コントロールをしたりします。子供が親の言う通りにしないと、許せないんです。これは、虐待ですよね。しかし、親自身は、子供への「教育」のためにやっていると思っていて、虐待しているとは思わないようです。でも、やっていることは虐待です。
子供を執拗に批判して、子供から自信を奪う
子離れしない毒親は、平気な顔をして、子供の自尊心をつぶします。「そんなことして、恥ずかしくないの?」と遠回しに子供を侮辱したりします。「あなたが心配だから反対してるのよ」と子供の選択を批判します。
こうすることで、子供に「自分の選択は間違っている。恥ずかしい選択かも」と思い込ませるんです。すると、子供は自分で選択することが怖くなって、自分では選択しなくなります。子離れしない親は、子供から「選択する力」を奪うんです。
選択する能力がなくなった子供は、自らの意思で親からのアドバイスを求めるようになるので、コントロールしやすくなります。子供が選択できない人間になることは、子離れしない親からすると、大きなメリットなんです。
子離れしない毒親は、とても利己的
子離れしない親は、子供の意思などおかまいなしです。例えば、息子の妻の具合が悪くても、「今日は食事に来てね」と平気な顔をして言います。
息子が断ると、その後「あなたが来なかったから、大変だったのよ。お父さん、がっかりしてたわよ。」と、非難します。
息子の都合なんてどうでもよく、親を優先してくれないと気が済まないわけです。でも、息子は、こういった親の態度を「利己的だ」と認識することはないようです。むしろ、自分が親に悪いことをしたと罪悪感を抱くのです。
すでに、親にマインドコントロールされているんですよね。自分の選択は間違っている、親が正しいという思いが、ずっと心に値を張っているんです。親が利己的な人だと、非難する能力がないんです。
子離れの意味が全然分かっていない毒親
子離れしない親にとっての子離れは、次のようなものだと思います。
「親が何も言わなくても、子供は自発的に、親の望み通りの行動をするようになること」
子供のときは、まだまだ子供は親の望みを理解出来ていません。だから、親は何が親の望みなのかを言葉で言う必要があります。
しかし、ある程度の年代になれば、子供は親の望みを理解します。それも、「正しい行い」として理解します。(本当は、ただの親の望みに過ぎないんですけれどね。)こうなれば、もう親の手は必要ありません。自らの意思で、親の望み通りの行動をしてくれるんですから。
これが、子離れしない親にとっての、子離れでしょう。親が息子に会いたいときには、息子が妻を放り出して親に会いに来てくれたりするのが、子離れの時なのです。もう、指図する必要はないのです。
子離れできない姑によって、結婚生活が崩壊する
子離れしない姑、すなわち子どもをコントロールする姑の元に育つと、結婚生活がうまくいかなくなることが多いようです。
よくあるのが、「お母さんと奥さん、どっちが大切なの?」という状況でしょう。子離れしない姑は、非常に利己的なので、親の都合を優先することを、子供に要求します。「妻の具合が悪いから、今日は実家に帰れない」なんて許しません。
毒姑は、息子の妻を「自分の息子に変なことを吹き込む悪人」と思っていることも多いです。なぜならば、息子が妻を理由にして親の誘いを断ったりするからです。「息子に親への反逆行為をそそのかす悪妻」に見えるんです。息子の「問題行動」は、息子の妻に起因していると思っているわけですね。もちろん、問題行動でもなんでもありませんが。
しかしながら、このような姑の元で育った息子は、親の言うことが正しいと思い込まされているので、親の利己的な要求を拒否できないことも多いです。そうすると、妻を怒らせてしまいます。でも、息子は「仕方ない」と言うんです。これは、適当なことを言っているわけではなく、本心から言っているんです。
でも、妻からしたら、何が「仕方ない」のか分かりません。親からのおかしな要求に逐一応じる夫が理解できないのです。こういった夫は、妻が病気であろうが、子供の体調が悪かろうが、全部ほったらかしで親を最優先にするので、妻からしたら、たまったものではありません。
しかも、夫からの答えは相変わらず「仕方ない」。まじめになんて、聞いてくれないのです。また、自分で決定する能力のない優柔不断の夫にはうんざりすることもあるでしょう。そうゆうわけで、結婚生活が破たんするのです。まさしく、「お母さんと、私、どっちが大事なの?」という状況が起こるわけですね。
子離れしない親の子供は弱い
平常時でも、普通の人の何倍もストレスがある
子離れしない親に育てられると、何でも親の言いなりになってしまいます。もしくは、なんでも親の言うことと反対のことをします。どちらにしろ、親に支配されている行動をしており、自分の意思で行動出来ているわけではありません。これが、子供にとっては大きなストレスになっているんです。
つまり、普通の人より、平常時であっても、心に大きなストレスを抱えているということです。「自分は間違っているかもしれない」という不安、自信喪失、親に反発することへの罪悪感、好きに生きられない怒りなどで苦しんでいるんです。何も問題が起きていないときですら、無意識レベルでは怒りやストレスでいっぱいなんです。
すぐにストレスの上限に達してしまう
人間、耐えられるストレス量には、上限ってものがあります。何もない時ですら、こんなにストレスを抱えているのであれば、何かあったときには、あっと言う間にストレスの上限に達してしまいます。
ひどい場合、何もない時ですら、ストレスで体調不良やうつに悩んでいるんです。つまり、平常時でも、ストレスの上限に達しているってことですね。
ストレスに弱い原因は、「甘やかされた」ことではない
さらに追い打ちをかけるように、ストレスで潰れてしまったときに、子供自身が非難されることがあります。「甘やかされたからだ」、「親に大事にされすぎた」という的外れな侮辱をしてくる人がいるんですよ。もちろん、「親離れ出来ていないような奴だから」なんていう最も的外れな侮辱をしてくる人もいます。
場合によっては、毒親自身が「お前は甘やかされたから、ストレスに弱いんだ」と侮辱して、追い打ちをかけます。これが、どれだけ的外れで、子供を傷つける言葉か、分かりますよね?
だって、逆ですよね?甘やかされたどころか、長年コントロールされており、むしろ一つも甘やかしてもらえなかったんですよ。全部、親の意思通りに、もしくは親の意思の反対に行動していたんです。自分の望みを通せたことなんて、なかったんです。
そして、今も自分の望みを通すことなんて不可能だ、というマインドコントロールに苦しんでいるんです。見当違いもいいところです。こんな侮辱を受けたら、傷口に塩を塗るようなものです。ますます子供の精神状態は悪化してしまいます。
子離れしないのは虐待
断言しますと、子離れしない子供がストレスに弱いのは、虐待されたことが原因です。それなのに、子供に対し、「甘やかされた」だなんて、こんな侮辱は、許せませんよね。「甘やかされた」のではなく、「虐待された」んですよ。
それなのに、毒親は、子供を「甘やかした」、つまり子供をかわいがった親と見なされる。世間からは、「子供を大切にした親」という隠れ蓑を与えられるんです。だから、こういった毒親は社会から守られてしまっています。
子離れしない親に一生苦しむ子供たち
子離れしない親に育てられると、一生苦しみます。しっかりとカウンセリング(を受けないと、一生親に支配され、人生が崩壊します。
*毒親から解放されるカウンセリングとして、以下の記事も参考にどうぞ
親に植え付けられた自分は自分の好きなことは出来ないという思い(「だって仕方ないよ」、と言っているのであれば、好きなことはできないと思っています)は、簡単には消えないのです。この考えは、親が亡くなっても消すことはできません。
残念ながら、親からの支配を解かない限り、離婚を繰り返したり、鬱や体調不良に一生苦しむでしょう。もう、人生崩壊です。良質なカウンセリングを受け、回復しましょう。あなたは、虐待を受けたのです。
毒親、まさに今苦しんでます。自分の人生生きてる心地がしない、自己肯定感が低く自信が持てない、燃え尽き症候群、依存的etc.
もう死んでしまえたら楽ですが、この苦しみは抜け出すことができるのでしょうか
ちい右衛門様
必ず抜け出しましょう。毒親に人生を支配されて人生が不幸になるなんて、最悪です。もったいないです。
「今苦しい」と感じること自体が、毒親から植え付けられた感情なんだと思います。
抜け出すのが難しいのは、よくわかります。
なんていうか、今苦しんでいるのは、全部親が原因なんですよね。
例えば、「燃え尽き症候群であることで自分を否定する」ことも毒親から教わった自己否定なわけです。
このような事実に、逐一気が付くようにして、「自己否定する習慣を持っている自分」を認識することが大切なのかなと思っております。
気付いた後は、「全部毒親のせいで辛い」「親が悪い」としっかり親を否定(自分ではなく!)することが重要かと思います。
自信がない、燃え尽き症候群、依存的などなど、これらで苦しいのは親のせいです。だから、責めるべきは親なのです。ご自身ではないのです。親を恨んでください。ご自身を恨まないで(否定しないで)ください!
ところが、毒親に「お前が悪い」というメッセージを与え続けられたせいで、自分の方を責めちゃうんですよね。
でも、訓練によって、自己否定する習慣を無くすことは可能だと考えます。