保湿しても、皮膚はキレイになんかならない理由。保湿の目的は、肌質「改善」ではない。

保湿の意味と効果

まず、ここで言う、「保湿」とは、「肌への水分補給」のことであることを明確にしておく。このような「保湿」は、どんなに保湿をしても、今よりキレイな皮膚に変化させる効果は見込めない。注意しておくと、「保湿」を今すぐやめろと言いたいわけではない。むしろ、するべきだと考える。全く別の意味で「効果」はあるからだ。

 

ここでは、水分補給という名の「保湿」の効果のなさと、本当の「水分補給(保湿)」の意味を明らかにしたい。また、水分補給が必要な人についても明確にした。

 

水分補給という名の「保湿」の意味のなさ

保湿の意味1

肌の加湿器なんかも売られており、顔への水分補給はずいぶん浸透している美容法のように見える。だが、水分は、たかが「水」であることを思い出してほしい。そう簡単に「水」をつけたくらいで、きれいになるのであろうか?冷静に考えれば非常に疑わしい美容法の一つに見えないであろうか。水素水はあれほど疑われているではないか。ただの水のくせに、と。

 

これは余談になるが、長い間、傷を早く治すには、「乾燥」させた方が良いと考えられてきた。だが、どうも湿らせた方が治りが早いらしいというのが最近の認識である。このような時代の変化から言えることは、水分を補給しようがしまいが、傷の治りに大した違いはないということである。大した違いがないから、長らく「乾燥させた方が治りが早い」と勘違いされていたのだ。

 

つまり、水をつけようがつけまいが、皮膚の再生速度は、大して変わらないと判断するのが妥当だ。当たり前のことであるが、水には、薬と言えるような成分が含まれていない。だから、再生速度が変わらなくても、ある意味当然である。水は、所詮水なのである。薬の成分が含まれていないのであれば、きれいな皮膚を生み出すことはまず無理と考えるのが妥当だと思う

 

水分でキレイな皮膚が生み出されるわけではない

保湿の目的2

表面の皮膚が乾燥してカサカサしている場合、水分を補給すれば、多少きれいになる可能性はある。乾燥して萎縮してしまっている皮膚に水分を含ませれば、皮膚がのびて、ふっくらするからである。これは、乾燥したスポンジに水を含ませると、ふっくらするのと同じような原理である。だが、それは「いい皮膚を生み出す」のとは別である。ちょっと見かけを「ごまかした」程度の話である。決して、根本的に改善しているわけではない

「水分補給(保湿)」の本当の目的

保湿の目的3

「保湿」の目的は、正常な肌と似た環境に近づけることで、今以上の悪化を防ぐことにある。一般的に、質の悪い皮膚は、水分量が低い傾向が顕著である。皮膚に水分が少ないと、皮膚はもっと質が悪くなる傾向にある。それも加速的に。水分量が低いと、他の問題も引き寄せるのである。これが問題なのだ。

 

例えば、皮膚の水分量が少ないと、弾性繊維が断裂して皺が出来るのは、その代表例だ。恐ろしいことに、一度断裂した弾性繊維は、重度の場合、2度ともとには戻らないらしい。このような「更なる悪化を防ぐ」ことが出来る手段が、「保湿」なのである。繰り返しになるが、乾燥による2次被害を防ぐことが「保湿」の目的であることを忘れてはならない。決して、今より良くなることを目的として行っているわけではないのだ。

 

Point:乾燥による2次被害を防ぐことが、「保湿」の目的である。

 

これは、血圧の高い人が血圧を下げるために薬を飲むのと似ている。血圧が高いと、血管に負担がかかり、さらなる被害を引き起こす。だから、血圧を下げて、2次被害が起きるのを防ぐ。保湿の目的は、これと似た考えに基づくものである。

水分補給をするべき人とは

保湿の目的4

皮膚の水分量が40%を切っている人

40%以上の水分量を保持できない皮膚状態である人は、必ず保湿しましょう。なぜなら、ありのままでは乾燥しているため、乾燥による2次被害が起きる可能性が高いからである。この2次被害の内容ははっきりしていないが、「皺」は乾燥により引き起こされることが分かっている。乾燥すると弾性繊維が断裂しやすくなり、この弾性繊維が断裂した状態が皺なのである。基本的に完全な回復は見込めないので、注意してほしい。

 

大気湿度が40%を切っている環境にいる人、寒いところにいる人

日本に住んでいる限り、基本的に保湿は不要であると考える。だが、例外的に、冬には、保湿をした方がいいであろう。皮膚の水分量は、時間とともにその大気湿度と同じになってしまう可能性が高いと考え、このようにアドバイスした。乾燥している国へ行ったときは気を付けていただきたい。

 

また、お気づきかもしれないが、湿度は、気温によってその定義式が変わる。気温が低いときの湿度40%と気温が高い時の湿度40%では、大気中水分含有量は全く異なり、気温が高いときの湿度40%の方が、大気中の水分含有量が多いのである。よって、冬などの寒い時は湿度40%以上あっても、保湿した方が無難であると判断した。

 

補足:皮膚の水分量は多めにしておきましょう

本記事では、念のため、皮膚の水分量は基本的に多めにすることを推奨することから、乾燥肌の閾値を厳しめに設定した上で、話をした。皮膚の水分量38~40%の場合、決して乾燥肌というわけではないのだが、念のため、40%を閾値に設定し、これより低ければ乾燥肌と定義づけた。

 

個人的には、35%水分量があるだけでも、いや30%あるだけでも、非常に立派な肌だと思うので、かなり厳しめの設定であると思うが、「美容というものは予防を目的として行うものであり、また化粧品の効果についても、基本的に予防する力しかない。」ということを肝に銘じた結果である。いつも念のため、を意識することがが重要だと考えるので、多めの水分量を維持することを推奨する。

保湿の目的を忘れないこと

保湿の目的5

美容というのは、美しくなるためにやっていると思うが、よく考えると、完全に目的を見失っている美容法も多いように思う。どんな美容を行ってもいいと思うが、問題は、目的にそぐわないことをやっても、効果はあまり見込めないということである。それにしても肌への水分補給という「保湿」ほど過大評価されている美容法も珍しい。

念のための注意:保湿は必ず行うというスタンスでいよう

保湿の目的6

保湿の効果がないことは、先ほど述べた。だが、これからの老化予防のために、必ず保湿を行う方が安全だと思う。というのも、毎日測定器で皮膚の水分量を計測している人はおそらく稀であろうから、そもそも自分の肌が乾燥している事実に気が付けないというリスクが大きいのである。このようなリスクを避けるためには、やっぱり毎日保湿をしておくのが安全であろう。

 

肌がキレイでも顔の保湿を怠らないこと!

保湿の目的7

今年齢が10歳だからと言っても、安心はできないことを肝に銘じておこう。見かけがキレイでも、「水分量を図ってみたら、水分量が低かった」ということが十分にありえるのである。このとき、保湿するかしないかで、今後の老化速度に違いが出てくるのである。繰り返すが、保湿は予防として行うものである。キレイだから何も保湿しない、というのは大きな間違いだ

 

また、最初の小さな老化は、目に見えないことに注意しよう。つまり、一定量の老化があって、初めて我々は「老いた」と気づくのである。だから、一見「キレイ」でも、目に見えない程度の老化がある可能性が否定できない。見かけがキレイでも水分量の少ない肌を持っている人というのは、この「目に見えない程度の量の老化」がある人なのだと推測する。

 

実際は老いてきているのである。だが、この時点で何とかすれば、何とかなる可能性が高い。(マッサージをしたり、保湿をしたり、美容液を塗りましょう。)老化が目に見えてしまってから回復しようとしても、ほとんど手遅れなので、「キレイ」なうちに気が付かなければならないのだ。実は一番手入れを怠って老化してしまうのは、「肌がキレイ」な人であるのかもしれない。こうゆう人は、老化に気が付きにくく、先手を打たない可能性が高いからだ。肌のきれいな方は、十分に気を付けてください!!!

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